2012年9月22日土曜日

秋の探鳥会

2012年9月22日(土)に行われたタゲリ米水田観察会の概要レポートをします。(日本野鳥の会神奈川支部と三翠会の合同観察会)

写真1


天候が少々気になりましたが、雨も直射日光もなく気持ちの良い日でした。
相模線香川駅9時集合、9名(野鳥の会会員7名(勿論タゲリ米購入者もいらっしゃいます)、タゲリ米購入者2名)の参加者をお迎えし、挨拶(写真1)を済ませ、観察会はスタートしました。

写真2


駅から田んぼへ向かう道沿い、屋敷林、聖天橋を下流に移動、道中(写真2)ではイソヒヨドリ、カワラヒワが確認されました。
写真3

写真4

大曲橋下流では、堰撤去後のポンプ場の説明を聞きながら、三翠会水生生物調査サブリーダー平岩さんの「土佐流投網」実演を観て皆大感激(写真3)。そして投網で捕れたウグイ、オイカワなどを観察(写真4)しました。

写真5


写真6
写真7


新ビオトープを見て(写真5)、ポンプからタゲリ田への用水路沿いの道を歩き、タゲリ田(水田北側)に入りました(写真6)。足元の田圃稲穂にアカボシゴマダラ(蝶:元々当地の種ではなく最近急速に増えている)が停まっているのを樋口さんが発見、説明を受けました。

本来であれば、農道の両脇に綺麗な彼岸花が咲いていることを想定しこの日程を選択しました(毎年不思議とお彼岸には咲く)が、今年はちょっと早かったようです。
また雲が多く富士山も残念ながら見られなかったのですが、稔り多い稲穂と共に記念撮影をしました(写真7)。
写真8


三翠会黒米田に到着し、三翠会鈴木代表からの説明を受け、参加者に皆で稲刈体験(写真8)。思い思いに稲穂を土産に貰っていました。
写真9
写真10

ビオトープ(説明を受けている途中に後ろの小出川に自転車のブレーキのような音?声?がし、振り向くとカワセミのホバリング&ダイブが見られました)、埋設魚道、チドリX型魚道(事前に三翠会会員の小林さん、熊澤さんに土手草を刈っていただき、とても観察しやすくなっていました:写真9)等を観察しました。水路底の湿った残土内にドジョウ(写真10)を発見!こんな少しの湿り気&スペースでも生きていることに参加者皆さんビックリ!

写真11


土手を探鳥しながら中央農道の看板(水田が貯水池としての役割があるとこを行政が認め補助金制度があることが書かれている)の説明を受け、三翠会共同田へ向かう途中の水の止まった用水路の溜りでナマズ(写真11)を発見、皆さんじっくりナマズの顔を観察していました。自治会館で昼食をとりながら、鳥合わせ。水槽内の大きなナマズ、ドジョウ、テナガエビ等(平岩さんが捕って自宅で飼っているものを持参くださいました)を見ながら、和やかな内に観察会は無事終了しました。


参加者の皆さん

ご参加ありがとうございました。「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」に選定された当地を訪れ、いかがだったでしょうか?いつもとは一味違った探鳥会になったのではないでしょうか? 
今後ともタゲリ米をご支援くださいますようよろしくお願いいたします。

三翠会&三翠会ナマズ倶楽部の皆さん
観察会&稲刈、準備&参加、大変にお疲れ様でした。

※鳥合わせ:カワウ、コサギ?、カルガモ、コガモ、トビ、イソシギ、キジバト、カワセミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、カワラヒワ、イソヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、シジュウカラ(声)以上

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写真&リポート by M.Hirata
マップ T.Sakurai

観察会に参加された鳥見風来坊さんのご報告ブログです
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当日の写真がたくさんあって、様子がよくわかります。

2012年9月7日金曜日

新聞にご紹介

タゲリ米の田んぼが、水と緑のネットワーク百選に選定されたのを機会に、三翠会とタゲリ米の活動が新聞に紹介されました。





2012年9月5日水曜日

新聞の取材、田んぼの草取りなど

● 9月5日午前
タゲリ米の田んぼで、朝日新聞社の取材をお受けしました。


  
 頭をたれた稲穂を前に…。魚道を紹介。 
  
農家( 生産組合長)にインタビュー。これまでの三翠会の歴史や活動についてお話しました。 



● 午後からは、稲穂に群がる雀の群れを観察したりしながら草取り作業をしました。

●スズメの行動観察 
 
 たわわに実った稲穂。中のお米もほぼ熟して刈入れを待つばかり。
しかし、収穫を心待ちにしているのは人間ばかりではありません。スズメ、ハト、カルガモなどがやってきます o(*≧□≦)o
 
スズメたちは、50~100羽くらいの集団になってやってきます。しかし、バラバラに 行動しているのではありません。
常に周囲を警戒しながら群れでまとまり、田んぼに隣接する学校施設の樹木(写真右)を”ベースキャンプ”にして、田んぼとの間を往復していました。人や車が近寄ると、すぐに”ベースキャンプ”に戻ります。
そこで、スズメたちに狙われる場所は、”ベース基地”に隣接する道路沿いの田んぼに集中してしまうようです。
 
 もちろん、農家の人達は黙って見ている訳ではありません。
対策その1…案山子(かかし)。
 
 対策その2 防鳥ネット
これは効果が高いのですが、でも、スズメたちは道路沿いに降りたりして、網の脇から稲穂を引っ張ってつまんでしまうので完璧ではありません。
 
  
 対策その3
キラキラ光るテープを張る。
 対策その4
鳴り物(食品トレーを最良。風が吹くと棒にぶつかりカラカラと音を出す)
 
 川沿いの土手の茂み(写真左)を”ベースキャンプ”にする場合もありました。その際は、いったん、駐車場を中継地にしていました。写真赤の楕円で印をつけたところに居ます。
 
 ●田んぼの草取りとビオトープの植物
 
 田んぼでは、イヌビエ(写真右、ススキのような姿)、コナギ(写真左)などの雑草がありました。

すでに稲は胸ほどの背丈に育っていますので、葉や稲穂をわらをかき分け、かき分け、茂みの中に顔を潜り込ませて草取りしていきました。

稲の葉には珪酸分(岩石やガラス、水晶を作る成分)がたくさん含まれているので、顔に当たるとチクチクとたいへん痛いです。

この日も残暑が厳しかったのですが、田んぼを渡る風はなんとも言えず爽やかでした。目の前をたくさんのトンボが行き交う姿に慰められ、時々高く飛び上がりながらさえずるセッカの鳴き声が耳に心地よかったです。
 
 田んぼの一角には、茅ヶ崎市の下水道建設課の看板があって、茅ヶ崎のマスコットキャラクター「えぼし麻呂とミーナ 」が防災(洪水)効果があることを解説してくれていました。 
 
田んぼエリアの一角にあるビオトープをのぞいて見ました。  
 
水面は一面、ヒルムシロという植物で覆われていました。
 
 その間から、オモダカの白い美しい花と矢じり型の葉ものぞいていました。縁起物として正月のおせち料理に欠かせない「クワイ」の野生種です。
 
 ビオトープの水は太陽電池パネルを電源としたポンプで地下水を組み上げて供給しています。ギンヤンマ、何種かのイトトンボがたくさん訪れていました。ハグロトンボの姿も見られました。
 
 各農家(及び市民グループ)単位で、今月中旬頃から、順次稲刈りが始まります。写真は、黒米の稲穂。最初に紹介した稲(品種キヌヒカリ=タゲリ米になる)に比べると、全体に黒っぽい。

写真 & テキスト by T.Sakurai